2009年10月25日

水俣地元学「継承」の課題


続・「効果的な研修ファシリテーション手法」の感想。
あいあいネットの長畑さんを中心に、中田さんも協力して作成したマニュアルだ。

読んでいて一つ思い至ったことがある。
それは地元学の問題点について。

地元学はファシリテーションの概念にとても近い。
共通している用語、考え方も多々ある。

その一つが、「問題の立て方自体が、間違った前提に立っている」(長畑・中田)
という考え方だ。

マニュアルではどういう構造にそれが構築されているのかが、よく描かれている。

一方、地元学の設立者吉本哲郎も
「答えが間違っているんじゃない、問題が間違っているんだ」とよく言う。

全く同じことを指摘している。

が、地元学にはマニュアルはなく、吉本語録がその奥義書となっている。
個人的にはその奥義書を読み解くことを主眼としてきた。
それで一つ論文も書いてみた。

それなりに成果はあったと思うが、思ったよりも険しい道のりだったし、
もちろん道半ばである。それはファシリテーションのように構造的な分析が
なされていないことが原因だと思う。

一方で地元学は脚光を浴びている。
それらを支えているのは、提唱者の吉本さんをはじめ、
何人かの天性のファシリテーターが水俣にいるからだと思う。

全職場の遠藤さん、有機お茶農家のAさん、そして直弟子のTさんなどなど。
理屈をきちんとは理解していなくても、水俣の文脈や地域への深い理解から、
地元学のエッセンスを掴んで、使いこなせる人達が水俣にはいる。

しかし、そうでない人が地元学を真に実践するにはハードルが高い。
つまり僕のような若者がやるには容易ではない。理解が追いつかないからだ。
自然、地元学の上っ面をなぞっただけの「地元学ごっこ」になってしまう。

上記の吉本さんの言葉にしても、その意味を読み解くのは容易でない。
地元学は基本的にはこのような形でしか表現されていない。
細かな実践のマニュアルは実はあるのだが、そこにはあくまで具体的な手順しか
書かれていない。それ通りにやったところで「ごっこ」にしかならない。

水俣に天性のファシリテーターがいるおかげで地元学は発信力を持っている。
その人たちがいなくなればどうなるだろうか。

地元学第二世代には「本家越え」が問われている。
posted by taku at 00:00| Comment(0) | 丁稚、考える。。。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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